OVIEDO
オビエド

2018.08.14-16

<概要>

 Oviedoはカンタブリア山脈の北麓に位置し、19世紀以降、近隣で産出される石炭、鉄鉱石を背景に鉱工業が発展した 人口23万人の大きな町です。Oviedoの町の起こりは、761年頃に修道院長マクシムスが修道院を建て、8世紀末のアストゥリアス王アルフォンソ2世が西ゴート王国の後継を自負してここを都としてアーヘンやトレドを模した宮廷・教会組織を作り、司教座を創建し、都を教会や修道院で飾ったのがことによるそうです。

 近代ではナポレオンの侵入によって一時町は荒廃しましたが、近隣の地下資源を背景に工業都市として発展を遂げました。でも炭鉱労働者などによる大規模な鉱山労働者の蜂起(アストゥリアス革命(1934年))が起こったり、フランコ政府軍や反政府軍の争奪の地となって町は再び荒廃しました。

 そういう背景があってOviedoの古い町並みは度重なる内戦で破壊されてあまり残されていません。大聖堂は戦後に再建されたものです。

<見所>

 郊外にある町を望める丘の上にある二つの教会へと真っ先に向かいました。 Iglesia de San Miguel de Lilloと Iglesia de Santa Maria del Naranco。これが見たかった!9世紀のAsturias建築として非常に貴重な建物で、フランスで1100年前後に開花するロマネスク建築以前の様式です。無骨な中に繊細さがあり、その構造も含めて極めて特異。今までこんなキリスト教建造物を見たことがありません。西ゴート族の豪族の館を改造したとも言われています。OviedoとLenaにある9世紀のこれら教会は「オビエドとアストゥリアス王国の建築物群」として世界文化遺産に登録されています。


Iglesia de San Miguel de Lillo

Iglesia de San Miguel de Lillo

Iglesia de San Miguel de Lillo

丘の上からOviedo市街が見えます

Iglesia de Santa Maria del Naranco

Iglesia de Santa Maria del Naranco

彫刻が意外に繊細です


ホオヅキ

この地方の伝統的な高床式の建物

<ホテル>

 先ずはホテルにチェックインします。Leonのホテルと同じような、昔の高級ホテルという感じです。フロントの年配の女性はあまり愛想が良くなく、もう1人の若い女性はいわゆる「不機嫌ちゃん」です。

Gran Hotel Espana Atiram Hotels
Jovellanos, 2, Oviedo, 33003
+34 984 11 40 00
EUR213.84/2 nights (incl. Tax) BF:EUR12.75


Gran Hotel Espagna

<見所>

 先ずは町歩きです。


木製のベランダがどこか中国っぽい

Plaza Escandalera

Iglesia del Sagrado Corazon de Jesus

<レストラン>

 夕食はホテル近くの割とフォーマルな感じのレストランです。。ガリシア地方なのでもちろん、タコのガリシア風が前菜。メインは各種臓物の煮込み、そして乳のみ豚のロースト。お皿で切り分けられるくらいお肉が柔らかい。食後酒は地元リキュール。ワインも地元Duero。それにしても今回の旅は食べすぎ傾向!あとが怖い。

El Asador de Aranda
Calle Jovellanos, 19, 33003 Oviedo
asadordearanda.com
+34 985 21 32 90


El Asador de Aranda

地元Ribiera del Dueroの赤ワイン

タコのガリシア風

各種内臓の煮込み

乳のみ豚のロースト

おまけに地元リキュールはアニス味

 ホテルでは朝食を取らずに近くの自家製パンのあるCafeで朝食。ホテルに比べるとかなりお安く、かつ美味しく頂けます。


モダンなカフェです

サンドイッチで朝食

<見所>

 OviedoのCatedral de Oviedoは世界文化遺産に登録されています。9世紀にアルフォンソ2世の命で建てられたもので、14世紀からゴシック様式で増築されています。


Catedral de Oviedo

Catedral de Oviedo身廊



 Museo Arqueologico de Asturias(アストゥリアス考古学博物館)には旧石器時代から新石器、青銅器時代、古代ローマ時代、中世へと地元の様子が分かりやすく説明されています。この地方にローマ遺跡が意外に多いこと、そしてローマ崩壊時に東欧から進入してフランスに進入した蛮族である西ゴート族の一部がピレネーを越えてスペイン北部に親友したことは知っていましたが、その後、彼らがローマ帝国崩壊後のこの地方の政治や文化や宗教を継承していたことがわかり、非常に興味深いものでした。レコンキスタ(キリスト再興運動)も西ゴート族の子孫が始めたようです。

 特にCovadongaという村は西ゴート族の子孫がイスラム教徒に対してレコンキスタの戦いを開始した最初の場所らしく、多くの巡礼者や観光客が訪れる場所のようです。次回、絶対に行ってみよう。


新石器時代のドルメン(Dolmen del Castellin[Alland])、フランスのRodezで見た物と同じような模様

青銅器の鋳型

Eglise Saint-Pierre

ローマが来る前でもこのレベルの服装だったようです


ローマ征服後の様子

この辺りはあちこちにローマ遺跡がある



ローマ征服時代の彫刻

Covadongaの聖堂と洞窟教会

Covadongaのアリア像

<レストラン>

 スペインOviedoでの昼食はこれ!Cachopo(カチョポ)!!地元の定番B級グルメだそうです。薄い豚肉にチーズ、赤ピーマン、キノコなどを挟んでフライにしたもの。でかくて、おいしくて。でもしばらくは腹がもたれます。


揚げ唐辛子はウマイ!

Cachopo(カチョポ)!!

<見所>

 食後のお散歩で、気になっていたホテルの向かいにある高級な老舗お菓子屋Camilo de Blasさんで甘いものを購入。Campo de San Francisco(サン・フランシスコ公園)を散歩。


Camilo de Blas

店内は高級品が並ぶ


いろいろなお菓子

Campo de San Francisco

<レストラン>

 スペインOviedoの最後の夜は、昼飯にCachopoを食べすぎたのでシードル・バルで軽く生ハムのみ。この地方ではシードル(リンゴ酒)は一般的らしい。アルコール度数は6.5。仏ノルマンディー名物のシードルに比べると甘みがなくて酸味が強いので飽きずにガンガン飲める。樽を改造した小テーブルのところでお店の人がシードル瓶を右手で高く掲げ、左手を下げてグラスを持ち、泡を立てながらグラスにシードルを注いでくれます。


生ハムとシードル

シードル・バル

こんな感じで

<ショッピング>

 ちょっとお買い物(Tシャツ、首巻き)。色使いが派手ですね。