2003.10.01
<見所>
お目当てはUNESCO世界遺産に登録されているサンタ・マリア修道院(Mosteiro de Santa Maria de Alcobaca)。1178年から1252年にかけて建設された仏シトー派修道院です。シトー派は質素、簡潔を良しとする会派ですが、ここの修道院は南仏で見たシトー派修道院に比べファサードがとっても豪華です。装飾類がちょっとグロテスクな不定型をしているのはイスラム文化の影響なのでしょうか?場合によってはアンコールワット遺跡のようなデザインを感じます。
修道院ですので内部は簡素ですが、祭壇両翼に安置されたペドロ王子と愛人イネスの2つの棺の彫刻は豪華です。そのかなわない恋の悲劇を背景に持つ2つの棺を見にここを訪れる人は多いようです。中でフラッシュをたいて写真を撮っている人が沢山いました。いくら修道院とはいえども、私は遠慮したいかなって思います。せっかく静かに眠っているのにね。
修道院の隣では美術展が開かれていました。古い天使とか聖人とかの彫像に現代風な装飾や配置が施されていてとても面白く思いました。ポルトガル人の作る宗教彫像の顔はちょっとおどろおどろしくて不気味な感じですね。