CEFALU
チェファルー
2019.03.20-21

<概要>

 Cefaluは古代のギリシャ植民地であり、紀元前300-400年、カルタゴとローマとの間のポエニ戦争が始まった頃から歴史に登場します。その後、12世紀にノルマン王ルジェッロ2世によってシチリア全体が統治されました。ルジェッロ2世がアマルフィ攻略戦からPalermoに帰還する際に嵐に遭い、「着岸できた場所に聖堂を建てr」と神に誓い、ここCefaluにたどり着きました。そのおかげで立派な大聖堂が建てられ、今では世界文化遺産に登録されています。

 現在のCefaluの人口は約15,000人です。漁港と観光が町の産業のようです。町並みは古びてはいますが、安心してゆったりと街歩きができる雰囲気です。旧市街にはレストランが沢山あってどれもおいしそうです。

<ホテル>

 ホテルは旧市街から出てすぐの海岸線面した海水浴客向けという感じのホテルです。無料の駐車場もあって便利です。旧市街に入ると道が狭いので、あえて旧市街の外側を選びました。昔ながらのホテルのスタッフは親切かつ丁寧で到着した時点で気分が良くなります。我々は部屋貸やB&Bよりもホテルを選ぶのは24時間のホスピタリティを期待しているからなんです。夜中にお湯が出ない、トイレが流れないなんてのは高い宿でもごく当たり前に起きますので。

Hotel Riva del Sole
Viale Lungomare G Giardina 25, 90015 Cefalu
+390921421230
EUR120/night (incl. Tax & BF)


海岸線の通りに面したホテル

1回にホテルスタッフのオフィスがある?!

広い部屋でした

昔のリーぞーとホテルっという感じで豪華なロービー

朝食は多様な食材でよし!

こんな感じの空模様
<見所>

 早速ホテルを出て海岸線の通りLungomare Giuseppe Giardinaを旧市街に向かって歩いてみます。右手に山というか、不自然に突如隆起した大きな岩山があります。岩山の崖の上にはRocca di Cefalu(中世の城塞跡)、古代に遡る歴史を持つTemple of Diana(ディアナ神殿)があります。

 ここから旧市街へと足を踏み込むと昔ながらの狭いとおりが続きます。


海岸線から突如立ち上がる岩山

崖の上にRocca di Cefaluの遺構が見えます

Lungomare Giuseppe Giardina

 Lungomare Giuseppe Giardinaをさらに北へと進むと左手にLavatoio Medievale Fiume Cefalino(中世の洗濯場)と呼ばれる施設があります。入口を入るとちょっと下ってゆきます。左手に洞窟状の取水口があって、右手に四角い穴の空いた石で出来た洗濯場があります。女性達が集まって、先ほどの岩山から流れ出る冷ややかな清水で洗濯をしたのでしょう。今日はちょっと肌寒いのですが、夏場には涼しくて最高の場所だったのでしょうね。


Lavatoio Medievale Fiume Cefalino(中世の洗濯場)の入口

中に入るとちょっと下ってゆきます

四角く穴を開けられた石の中に水が流れてきて、右側の斜めの石板に布を押しつけて洗ったのでしょう

 海岸線の通りLungomare Giuseppe Giardinaから東に向かう狭い通りVia Mandraliscaに入ると右手にMuseo Mandralisca(マンドリスカ博物館)がありました。ここは後で見ることにしてさらに先に進むと博物館付属のMagazzino Dell Olio(古代のリーヴオイル商店)がガラス越しに見られるようになっていました。さすがに紀元前300-400年頃のポエニ戦争時代から存在している町なんですね。

 Via Mandraliscaは町の目抜き通りCorso Ruggeroに突き当たり、その先に立派な大聖堂Chiostro della Cattedraleが建っています。これはルジェッロII世が1131年に建てた大聖堂です。アマルフィ征服から帰還途中のルジェッロII世が嵐に遭い、帰還できたらその場所に大聖堂を捧げると神に祈って漂着したのがCefaluだったのです。1240年に出来たファサードの両脇には2本の鐘楼が立っています。三連アーチの柱廊玄関は1472年にComo家が追加したものです。内部の身廊身廊奥にはCristo Panocrator(全能のキリスト)のモザイク画があり、その周囲を高級天使(セラピム:6枚の翼で体を覆っていうことが多い)に囲まれています。

 Chiostro della Cattedraleに向かって左側の建物Diocesi di Cefaluは大聖堂と合わせて妙にしっくりくるバランスでここの景観を彩っています。 Chiostro della Cattedraleの向かいにある市庁舎はペラっと白くて、ちょっとここには似合わないかな。


雨がちだったので洗濯物がビニールシートに覆われていた

Magazzino Dell Olio(古代のオリーヴオイル商店)らしい

Piazza del DuomoとChiostro della Cattedrale

Chiostro della Cattedraleファサード

身廊


ロマネスク的な柱廊彫刻

豪華な天井画ですね

マリア像

Foujitaのように乳白色の像が珍しかった

ステンドグラスではなくアラバスター

透光性のあるアラバスターに彩色して綺麗です

Diocesi di Cefalu

Piazza del Duomoと白いMunicipio di Cefalu(市庁舎)
 Cefaluの最北端にある17世紀の城塞跡Bastione di Capo Marchiafavaへと行ってみました。東側の海岸線沿いに古代から中世にかけての城壁の残骸が見られます。

Bastione di Capo Marchiafavaから見た

Bastione di Capo Marchiafavaから見た海岸の様子

Lungomare Giuseppe Giardina
 Museo Mandralisca(マンドリスカ博物館)へ行ってみました。19世紀の男爵Mandriscaのコレクション。古代カルタゴ、ギリシャ、ローマ時代の出土品が沢山ありました。やはり遠い昔から文明があったのですね。ここで必見とガイドブックに書かれていたAntonello da Messinaの作品「男の肖像は一時的にMilanoに行っていて、ここには模写しかなかったのはちょっと残念でした。

Museo Mandralisca(マンドリスカ博物館)入口

いかにもギリシャ的な出土品


マグロを切り売りしている

Giorgio Varari(1511-1574)の絵らしい

ここで必見とガイドブックに書かれていたAntonello da Messinaの作品「男の肖像」は一時的にMilanoに行っていて、ここには模写しかなかった
<レストラン>

 夕食はちょっとモダンな感じのSicilia料理レスランを選んでみました。店員はとても親切で地元の食材をふんだんに使った料理の説明を一品ごとに丁寧に説明をしてくれます。BIO(有機)食品にもこだわっているようでした。

triscele restaurant
Via Umberto I, 34, 90015 Cefalu PA, Italie
+39 0921 921571


Via Unberto Iはちょっとお洒落で賑やか

triscele restaurantの前、夏はテラスですね

静かでちょっとモダンな店内

Siciliaの定番、鰯のパスタ

トマトソースのパスタ

Catarrattoという種類の古いブドウの種類らしい



通りすがりにあったオラトリオ

<見所>

 時折太陽の光を感じる薄曇りです。ホテルで朝食を済ませてから街中を再度散歩してみました。古めかしくて歴史を感じる旧市街、新市街のお洒落なお店、そしてボロボロのアパート。特に比較的新しい(100年以内)のインフラが崩壊しつつあるようです。


旧市街

Chiostro della Cattedrale

1070年と書かれています

Chiostro della Cattedrale後ろから見るとこんな感じ

アラバスターの窓を外から見るとこんな感じ

古そうな建物ですが・・・

窓の上のアーチの隙間に石材が詰め込まれている

Chiesa del Purgatorio

道端の魚売りのあまりを待つ猫、微動だにしない

Osterio Magno(ルジェッロII世の館)

Osterio Magno

Piazza Garibaldi

GaltagironeのLa Scalaをまねた小さな階段

ヘアーサロンの外壁タイルがかわいい


比較的あたらしいアパートのようですが・・・

既にボロボロです

そのアパートの一階に和食店

Museo Mandraliscaの入場券

Cefaluの名所地図