ANCONA アンコーナ |
2019.12.26-28 <概要> AnconaはMrache州の州都であり、人口は約10万人で古代ローマ時代から続く造船業とアドリア海を渡るフェリーターミナル港として栄えています。この町は紀元前390年頃に古代ギリシャ植民都市Siracusa(Sicilia島)によって建設され、その後古代ローマの植民地となりました。 紀元前49年に古代ローマのユリウス・カエサルがルビコン川を横断するとすぐにAnconaを支配下に置きました。Ancona港は東欧への玄関口として重要な位置を占めており、トラヤヌス帝は北の埠頭を建設し、115年には大理石製の凱旋門(Arco di Traiano)が議会と市民によって建てられました。 <ホテル> Anconaに着いたのは16:30頃であたりは薄暗くなり始めていましたのでまっすぐホテルに向かいます。フェリーターミナルの目の前にあって旧市街にも近いし、遺跡巡りにも便利な場所です。外観は古そうですが内部はモダンな感じでおしゃれに改装されています。ここで2泊します。 Grand Hotel Palace <レストラン> 今日はクリスマスに続くイタリアのサント・ステファノの祝日なので繁華街のほとんどのレストランがお休みでした。唯一ホテル併設のレストランが開いていたのでそこでの夕食を予約していました、宿泊客用にEUR30.00のセットメニューを予約していたのですが、アラカルトの組み合わせとほとんど値段が変わりませんでした。レストランの内装はアメリカンな感じでモダンです。ホテルとレストランのオーナーは付近に多くのワイナリーを所有するUmani Ranchi氏であり、お店にはRnchi氏のワインが沢山あります。レストランでもRanchi氏の手による地元Coneroの赤ワインCumaro(EUR25.00)をいただきました。ミディアムボディですが意外に深みのある味です。続いてシーフードパスタと地元チーズと胡椒のパスタ、デザート2品、炭酸水1本をオーダーしてEUR85.00でした。 |
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<見所> 今日は一日町歩きです。冬には珍しく快晴で気温も最高でも15度くらいまで上がりそうです。ホテルを出て右側、丘の斜面を這うように立ち上がる巨大なPalazzo degli Anziani(アンツィアーニ館)の横の階段を上って丘の上に上がります。無料のエレベータもありますが、景色を見ながら歩いて登りました。登りきると面の前にMuseo Archeologico delle Marche(マルケ州考古学博物館)があり、右手に1743年の新古典主義Chiesa Del Santissimo Nome di Gesu(ジェズ教会)があります。Museo Archeologico delle Marcheはあとで見ることにして、その裏側のTerme Romane(ローマ浴場)へと行ってみました。古代ローマの遺跡っぽいものはあるのですが、個人の家の庭などで複雑に入り組んでいて全体観がつかめません。せっかくの遺跡なのにちょっともったいないですね。 |
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Terme Romane(ローマ浴場)の上に登って丘の上を目指して西に歩くと紀元前1〜紀元2世紀に造られたAnfiteatro Romano(古代ローマ円形闘技場)があります。長手方向直径93m、短い直径は74mの楕円形の構造で8000人を収容できたと思われます。ここは古代には重要で反映した町だったのでしょう。 | ||
Chiesa di San Gregorio Illuminatoreを過ぎると町の最大の見所Cattedrale di San Ciriaco(サン・チリアコ大聖堂)に出ますメインの部分は11〜13世紀にかけて建設されたものですが、地下墓地に古代ローマ遺跡があったり、それをベースに6世紀から18世紀にかけて改修と増設がなされてきました。エントランスのロマネスク彫刻と大理石のライオン像が印象的です。
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Cattedrale di San Ciriaco(サン・チリアコ大聖堂)前のテラスからはトラアヌス帝が建設させた北埠頭と Porto Antico Ancona(Ancona旧港)が見えます。Arco di Traiano(トライアヌス帝の門)とArco Clementino(クレメンティーノの門)今でも巨大なクルーズ船の建造、改修の工事が行われておいます。
坂を下って Museo Archeologico delle Marche(マルケ州考古学博物館)へと向かう途中にも色々な歴史的建物や遺構がありました。 |
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Museo Archeologico delle Marche(マルケ州考古学博物館)には旧石器時代から古代ローマまでの資料が収蔵されています。 | ||
Porto Antico Ancona(Ancona旧港)に向かって坂を下ってゆきます。あちこちに立派な歴史があります。特に古代ローマの造船所跡は現在の造船業にもつながっているのかと思うと気の遠くなるような歴史を感じます。 | ||
Porto Antico Ancona(Ancona旧港)に出るとちょうど昼休みで造船所から出てきた労働者が大勢いました。ひと時の休み時間を皆さん楽しんでいるようでした。 Arco di Traiano(トライアヌス門)に向かって歩いていると、小さい子を連れた親子三人がやってきて、その子の母親が突然に「写真を撮るのが好きなの、撮ってあげる!」といって何枚か写真を撮ってくれました。
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ホテルの近くに 小柄だけれども優雅な彫刻のあるChiesa di Santa Maria della Piazza(サンタ・マリア・デッラ・ピアッツァ教会)があります。5世紀と6世紀の二つの教会を基に13世紀に再建したものです。ファサードは1210-25年に作成されたものであり優雅な彫刻を有しています。 | ||
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旧市街の中心であるPiazza del Plebiscito(プレシピート広場)はちょっと傾斜のある細長い広場です。ひときわ目立つ高い塔を持つ建物がPallazo del Governo(ゴヴェルノ館)で現在はAncona州庁舎)として利用されています。広場の傾斜を上ってゆくとその正面に1738年のClemente XII(教皇クレメンス12世の像、第二次大戦後修復)と、その奥にChiesa di San Domenico(サン・ドメニコ教会)が立っています。1771-88年に13世紀の教会の遺構を基に建設されています。 | ||
Piazza del Plebiscito(プレシピート広場)の南東には同じく旧市街の商業の中心という感じのPiazza Roma(ローマ広場)があります。広場には1560年のFontana del Calamo(カラモの泉)やFontana dei Cavalli(カヴァッリの泉)(1758年)があり市民の憩いの場でもあるようです。季節柄大きなクリスマスツリーも飾られていました。広場をほぼ東西に貫くCorso Garibaldi(ガリバルディ通り)は服飾や時計、宝飾などのブランド店が並ぶにぎやかな通りです。
Corso Garibaldiからちょっと横に入った裏路地でピザを二切れ買って、通りの西端にあるTeatro delle Muse(ミューズ劇場)のあたりまで行ってピザを立ち食い。そのあとホテル近くで気になっていた中世の城壁と船に乗ったPresepio(キリスト降誕の人形)を近くで見てからホテルに戻りました。 |
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夕方、Supermercatoを探してParcheggio Stamira(地下駐車場)の方まで行ってみました。駐車場の上は移動遊園地が出ていたりして賑やかでしたが、そこから南側は落書きが多くなんとなく雰囲気の良くない地区になっているようです。
ホテルへの帰り道、あちらこちらにクリスマスイルミネーションの名残が見られました。素朴で端正で、キリスト降誕を祝う本来の姿かなのかなって感じでした。 |
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<レストラン> 夕食は散歩の途中で立ち寄って予約したお店です。昼間は満席の状態で皆さんが忙しそうにしている中で年配の女性に時間と人数の予約だけしました。名前はいらないって、顔覚えたって感じのことを言っていました。夜に行ってみると、若い女性が予約を探していたら年配の男性が「その日本人二人はお昼に予約取ってる。」と言って我々に二人掛けのテーブルならどこでも好きなところに座るよう進めてくれました。話は通っていたようです。それにしても、なぜ日本人だと理解したのでしょうか。このお店は家族経営のようです。yはり人気があるお店なのか、時間がたつにつれてあっという間に席は埋まってゆきました。 料理は家庭料理っぽく素朴な料理が多くて楽しめました。最初はVarieta'Antipasto Freddi Mare(冷製前菜盛り合わせ)。茹でたシャコやカジキマグロがありました。Primoはこちらもシャコが入ったChitarra Frutti di Mare(シーフードパスタ)。Chitarra(キタッラ)とは卵入りパスタでこの地方の名物です。SecondiはBaccala'al Forno(干ダラとじゃが芋のオリーヴオイル香草ソテー)と、Involtini Spadaという地元料理で、カジキマグロにナッツやレーズンなどを入れて巻いてトマトソースで煮たものでした。ワインは付近のJeziという町の白ワインをカラフで500ml。炭酸水1本、エスプレッソ2杯で合計EUR64.00でした。 Osteria Del Pozzoi |
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