MARSEILLE
マルセーユ
1988.6.23-26、1991.5.25、1993.6.26、1993.7.30、1994.9.11、1994.12.10、1994.12.18、1995.1.13、1996.2.3、2003.1.4、2005.5.8、2018.2.10-11、2020.02.10-11

<概要>

 紀元前6世紀頃にギリシャ人が入植してから貿易都市として栄えはじめ、紀元前後には古代ローマ支配のもとで発展を続けました。長い歴史の間繁栄を続けたマルセーユです。第2次大戦以降も戦災から順調に復興し、人口100万人を数えるプロヴァンス地方の政治と経済の中心都市となりましたが、最近では港湾の荷揚げ量の減少と北アフリカ等からの移民増加が経済状態を圧迫しているそうです。

<見所>

 市内の中心を走るカヌビエール通り(La Canebiere)が最も賑やかな通りです。これに交差して沢山のショッピングストリートがあります。

 高台にあるノートルダム・ド・ラ・ガルド教会(NOTRE-DAME-DE-LA-GARDE)はマルセーユ一番の観光名所です。ここからの地中海とマルセーユを囲む山並みは絶景です。マルセーユの人たちは何か物を紛失した場合にここのマリア様にお願いするそうです。あなたは何か無くし物はありませんか。

 マルセイユ歴史博物館はカヌビエール通りの北側。ローマ時代からの遺跡が建物と公園の中に展示されています。公園内には野良猫が沢山いますよ。

 景観がマルセーユらしいのはやっぱり旧港(LE VIEUX PORT)付近。現在ヨットハーバーとなっています。 モンテ・クリスト伯(岩窟王)の舞台となったイフ城(CHATEAU D'IF)への遊覧船は旧港のど真ん中から出発します。

<レストラン>

 「コの字」型の旧港の周りにはストランがずらりと並んでいますし、旧港南側にはレストラン街があります。テラス席でヨットハーバーを眺めながらの食事のおつなものです。名物ブイヤベースは真夏の暑い時期よりもちょっと涼しい季節がお勧め。

Miramar
12 Quai du Port
Tel : 04-91.91-10.40
旧港にあるブイヤベースが有名なお店。結構高めです。

Chez Fonfon
140 Rue du Vallon des Auffes, 13007 Marseille
chez-fonfon.com
04 91 52 14 38

<ホテル>

 ホテルは中級レベルが少なく、高級なものと安宿に分かれてしまう傾向があります。

Sofitel Marseille Vieux
36, Bd Charles Livon
Tel : 04-91.15-59.00
Fax : 04-91.15-59.50
入り江の縁から旧港を望む豪華なリゾートホテル。

Le Petit Nice
Corniche Kennedy, Anse de Maldrome
Tel : 04-91.59-25.92
ちょっと中心から外れた海岸線にある優雅で豪華なプチホテル。レストランも超一流です。

Grand Hotel Beauvau Marseille Vieux Port - MGallery by Sofitel ****
4 Rue Beauvau, 13001 Marseille
accorhotels.com
04 91 54 91 00
EUR193/night (incl. Tax & BF) 2018.2.9
 

<その他>

 ショッピングはカヌビエール通り(LA CANEBIERE)とこれに直行するパラディ通り(RUE PARADIS)やサン・フェレオユ通り(Rue St. Ferreol)付近がお勧め。フランス定番のデパート、ギャルリー・ラファェットもありますよ。

 1781年創業のマルセーユで最古のお菓子屋さんFour des Navettes。旧港の南側を西へ向かって歩き、Fort Saint-Nicolasが見え、反対側にFort Saint-Jeanが見えるあたりで丘を登ったところにお店があります。船(Navette)の形をした乾パンみたいなものでオレンジの花の香りがしてちょっとだけ甘い。噛んでると粘土のようになって歯の回りにくっつくというやっかいなものです。オレンジの花の香りが香草のようにキツいので好き嫌いは分かれると思います。私はパスティスが大好きなのでこの手の香りは大好きです。

 パリからは飛行機でもTGV(高速列車)でもOK。

 あまり治安の良い町とは言えませんので、昼間の目抜き通りとはいえども、町を歩くときは金品を持ち歩かない方が無難です。特に駅の周り、駅と旧港の間のアラブ人街、カヌビエール通りの北側は注意しましょう。

2018.02.10-11

<ホテル>

 ホテルは古めかしい建物で、ちょっとくたびれた設備ですが、木彫の独特のアートが面白いですし、オーナーの女性がとても家庭的な感じで親切なので安心して滞在できます。そしてホテルの3階の部屋からの地中海は絶景でした。ちなみに、ここのホテルを選んだ理由は今夜の夕食を取るレストランChez Fon Fonまで徒歩5分程度、かつお値打ちだったからです。というわけで、今回の旅のメインテーマの一つはChez Fon Fon本格的なブイヤベースを楽しむこと。25年前に評判を聞き、いまだに営業しているChez Fonfonです。ちょうど2年前の2月9日にブイヤベースを楽しみましたが、再度やって来ました。

Hotel Peron
119 Corniche Kennedy, La Corniche Marseille, 13007
+33 4 91 31 01 41
EUR88.36/night (incl. Tax&BF)


今回のHotel Peron

古めかしい独特のアート

古めかしい独特のアートの部屋

地中海が目の前です
<レストラン>

 ホテルの周辺をちょっと散歩してみました。人影の少ないエリアでちょっと寂しい感じです。それとMistralと思われる強烈な風が吹いていて、風上に向かって歩くのが困難なほどでした。でも地中海に陽が沈んでゆく様子はとてもきれいでした。ちなみに、Corniche Kennedy沿いにモダンな感じの和食屋を見つけました。"TABI"と書かれていました。

TABI
165 Corniche Pr?sident John Fitzgerald Kennedy, 13007 Marseille
restauranttabi.com
04 91 22 09 33


Chez Fon Fonのある小さな入り江(Port Du Vallon Des Auffes)

ホテルの近くにあった和食屋TABI

風(Mistral)が強い

雲が奇麗です

Marseille沖のLes Iles(島)の背後に夕焼け

奇麗な夕焼け

 お待ちかねの夕食です。ホテルから歩いて3分、Corniche Kennedyから小さな入り江(Port Du Vallon Des Auffes)のあるところで階段を下りて海岸線に出ます。この入り江に面してChez Fon Fonがあります。普通っぽくて豪華ではありませんが、ここのブイヤベースは昔から有名です。スープは他のお店に比べるとサフラン多めで赤っぽく、比較的雑味のない洗練された味です。先ずは焼いたバゲットにニンニクマヨネーズ(and サフラン入り)をたっぷり塗ってスープに浮かべて食べます。スープは何度も継ぎ足しに来ます。そして魚。本来は出がらし状態のはずですが、ここのは別途に軽く茹でているのかなって感じで味のあるお魚です。ワインはもちろんCassisの白ワインですが、今回はちょっと高級そうな一本をオーダーしました。前回よりスープが暑くておいしいし、前菜を頼まなかったので何倍もお替りしてしまいました。でも魚の身の部分は食べきれませんでした。そもそも出汁を取った後の味気のない身なので全部食べなくてもよいかって感じですが。

Chez Fonfon
140 Rue du Vallon des Auffes, 13007 Marseille
chez-fonfon.com
04 91 52 14 38


Chez Fon Fonは小さな入り江(Port Du Vallon Des Auffes)にあります

Chez Fon Fonの外観

お店ご自慢のブイヤベース
2018.02.09

Grand Hotel Beauvau Marseille Vieux Port

Grand Hotel Beauvau Marseille Vieux Port

でもマルセーユの旧港は快晴(Grand Hotel Beauvau Marseille Vieux Portの部屋から)

旧港

旧港南側の様子

1781年創業のマルセーユ最古のお菓子屋さん

 ここからAbbaye Saint-Victorの前を通って丘のてっぺんにある Basilique Notre-Dame de la Gardeを目指します。途中に戦車があるのですが、これは第二次世界大戦での連合軍によるマルセーユ上陸作戦時の米国軍の戦車です。ノルマンディー上陸作戦に次ぐ巨大な規模の上陸作戦がここでも展開されたそうです。

 さらに丘を登ると Basilique Notre-Dame de la Gardeです。 地元の人たちはBonne Mere(良き母)とも呼びます。漁師の家族が航海の安全を祈ったり、病気の回復を祈ったり、無くし物をしたときに祈ったりするようです。1214年には丘の上に小さな教会が建てられ、1857-93年には現在の姿になったようです。建物の横には第二次世界大戦時の銃撃の痕が残っています。


マルセーユ上陸作戦時の米軍戦車

丘の上のBasilique Notre-Dame de la Gardeへと

別名Bonne Mere(良き母)

Basilique Notre-Dame de la Garde

これ、第二次大戦時の銃撃の後


Basilique Notre-Dame de la Garde

 Basilique Notre-Dame de la Gardeはある意味展望台です。Basiliqueの周囲はぐるりと一回りできるようになっていて、それぞれ素晴らしい景観を見せてくれます。Marseilleに来たらこの景観は絶対に見逃せません。まずは旧港の眺め。長方形の旧港の南側入口はFort Saint-Nicolas、北側の入口はFort Saint-Jeanがあります。これら要塞は1660年から1664年にかけてルイ14世がマルセイユの反抗勢力を威圧するために築いたものです。旧港北側のちょっと奥には19世紀の Cathedrale La Major、旧港沿いに市庁舎やHotel Dieu。北西には「岩窟王」の舞台となったイフ城が見えます。そして地中の濃い青が綺麗です。東を望むと比較的新しい地区でサッカースタジアムや巨大なアパート群が見えます。


Basilique Notre-Dame de la Gardeからの眺め

旧港の入口両脇は堅牢な要塞(Fort Saint-NicolasとFort Saint-Jean)で守られていました

Cathedrale La Major

旧港に面して建つ市庁舎と背後のHotel Dieu

地図があってわかりやすい

岩窟王の舞台となったイフ城

東側にはサッカースタジアムと背後に巨大なアパート

西側の風景
-

 一旦ホテルに戻って一休みしてからMusee d'Histoire de Marseilleへ行ってみます。25年前後に何度か立ち寄った事があるのですが、今は古代ギリシャやローマの知識があるので、当時とは全く異なった目で見ることが出来ました。ここで発掘された木造船の残骸はマルセーユがギリシャ人が移民してマッシリアと呼んでいた紀元前6-4世紀頃のとてつもなく古い物です。船の外販をつなぐ技術には目を見張る物があります。そしてマッシリアを囲んで多くの未開ガリア人の村があった様子も地図で示されています。


Musee d'Histoire de Marseille中庭

Musee d'Histoire de Marseille中庭

Musee d'Histoire de Marseille、ギリシャ植民時代の船の遺構(紀元前3-6世紀)

こんなふうにして船の外郭の板をつないだ

こんなふうにして船の外郭の板をつないだ

当時マルセーユ周辺は未開のガリア人の村がたくさん

墓石かと

何でしょう?

当時のマルセーユ

ローマ時代の船にはクレーンまでついていた

海洋ギリシャ民族から船を学んだローマ人も同様の技術で敷衍の外郭の板をつないだ

1976年ショッピングモール開発時にギリシャ・ローマの遺構が見つかった

より大型のローマ時代の船

 今回の旅のメインテーマの一つは本格的なブイヤベースを楽しむこと。25年前に評判を聞き、いまだに営業しているChez Fonfonに行ってみました。中心街からちょっと離れた小さな入り江にあります。普通っぽくて豪華ではありませんが、ここのブイヤベースは昔から有名です。スープは他のお店に比べるとサフラン多めで赤っぽく、比較的雑味のない洗練された味です。先ずは焼いたバゲットにニンニクマヨネーズ(and サフラン入り)をたっぷり塗ってスープに浮かべて食べます。スープは何度も継ぎ足しに来ます。そして魚。本来は出がらし状態のはずですが、ここのは別途に軽く茹でているのかなって感じで味のあるお魚です。ワインはもちろんCassisの白ワインですが、大好きなAix-en-Provenceの2013 Chateau Simoneを見つけてしまったので、どちらもハーブボトルでオーダーしました。

Chez Fonfon
140 Rue du Vallon des Auffes, 13007 Marseille
chez-fonfon.com
04 91 52 14 38


la porte de L'orient - Monument aux Arm?es d'Afrique

外側は地中海

内側は本当に小さな入り江

ここにブイヤベースで有名なレストランChez Fon Fonがある

Chez Fon Fon

Amuse de Bucheカボチャスープ

大好きな南仏ワイン

赤っぽいブイヤベースです

軽く焼いたバゲットにニンニクマヨネーズを乗せてスープに浮かせる

魚(穴子、カサゴとか)とジャガイモ

夜の旧港(ホテルの部屋から)

2018.02.10

 朝の旧港の様子。朝食後に旧港の周りに出ている魚市や花市を見て回ります。サザエのフタが沢山ありましたが、これは幸運の印だそうです。旧港から北部のパニエ地区をちょっと散歩してみました。パニエ地区は昔、治安が良くないから足を踏み入れない方が良いと言われていた地区ですが、今は雰囲気が良くなりました。

 最後にGalallier Lafyattがあるショッピングモール、その近くの地元産品の朝市など立ち寄って、おきまりのマルセーユ石けんを買ってホテルに戻りす。


明け方の旧港

明け方の旧港とFort Saint-Nicolas

旧港の南北をつなぐ渡し船

陽が差してきました

旧港南側とFort Saint-Nicolas

旧港北側とFort Saint-Jean

魚の朝市

旧港に魚屋が出ます

アンコウとかエイとか

サザエのふた、幸運の印

ミモザが満開

こちらもブイヤベースで有名なMIramar,

おいしいけれど値段のそれなり


市庁舎

旧港から Basilique Notre-Dame de la Garde

Basilique Notre-Dame de la Garde

パニエ地区

パニエ地区のダイアモンドの館


ライオン像が宙に

牛もかなり辛そう

ショッピングモール

朝市でマルセーユ石けんを購入

メインストリートLa Canebiere

1988.6.23-26、1991.5.25、1993.6.26、1993.7.30、1994.9.11、1994.12.10、1994.12.18、1995.1.13、1996.2.3、2003.1.4、2005.5.8

近代建築に埋もれる教会

旧港とノートルダム・ド・ラ・ガルド教会

ノートルダム・ド・ラ・ガルド教会から見た街並み

マルセーユ市街と地中海

岩窟王の舞台となったイフ城

マルセーユ市街と地中海

旧港とノートルダム・ド・ラ・ガルド教会

旧港

旧港

1995.12.18 マルセーユ日本総領事館主催の天皇誕生日パーティー

HOTEL SOFITELのゲストホールから見た旧港

クリスマス前のSanton市

クリスマス前のSanton市

<絵葉書>

<絵葉書>
1996.02.03 「オリーヴの香り」出版記念パーティー

二次会はオデオンの赤線地帯にあったタイ・レストラン、タイユバン