<概要>
ローヌ川沿いの町アルルは人口5万人の小さな町です。紀元前後の古代ローマ時代よりマルセーユをも支配下に置く大商業都市として栄え、5世紀には最盛期を迎えましたが、それ以降衰退してしまいました。このため、アルル市内には多くの古代ローマ遺跡が残っており、それらはUNESCO世界遺産に登録されています。
近代には印象派画家ヴァン・ゴッホが滞在したことやビゼーの歌劇カルメンに登場する「アルルの女」で有名となり、プロヴァンス有数の観光地となっています。
ぶらりと古代ローマの遺跡を訪ね、2000年前の人々の優雅な生活に思いを馳せてみてはいかがですか。
<見所>
アルル市内の見所は、古代ローマ遺跡と印象派画家らが愛した趣ある町や美しい郊外の風景です。
町の中心にある古代ローマの円形闘技場(ARENES)は1世紀末頃の建築物です。136m×107mの楕円形の闘技場には2万人もの観客が収容出来き、今でも闘牛やコンサートなどに立派に使用されています。
古代劇場(THEATRE ANTIQUE)は更に古く紀元前25年頃のもの。幾つかの柱や劇場背後の建物の一部が残るのみで、あとは石材がゴロゴロと転がっています。でも、今でもしっかり1万2千人収容する舞台として活用されているのです。
サントロフィーム教会(EGLISE ST-TROPHIME)は7世紀頃の建造で、12世紀頃に追加されたポルタイユと称する門構え、中庭の回廊などが見所です。
ローヌ河岸の Thermes de Constantin(古代ローマ・コンスタンティン浴場)はプロヴァンスに残る最大の浴場です。
町の中心から南東800mくらいのところにあるアリスカン(LES ALYSCAMPS)は古代ローマの墓地です。並木の派生い茂る街道に沿って延々と石棺が続く様子(石棺の小径)は異様ではありますが、妙に落ち着いた感じで静かに散歩できます。奥にあるサン・トノラ教会(L'EGLISE ST-HONORAT)は12世紀の建物です。
市内には印象派画家ヴァン・ゴッホが暮らしたアパート、足繁く通ったカフェ(彼の作品「星空のカフェテラス」に登場します)、自らの耳介を切り落として入院した病院、片耳の胸像などなど、彼に縁の場所が沢山あります。
「ゴッホの跳ね橋」は町の南約2kmのアルル運河(CANAL D'ARLES)に架かっており、近くに公共の交通機関もなく人通りのないところです。市内から殺伐とした工場地域を抜けて行きますので歩いてのお出かけはあまりお勧めできません。
<レストラン>
リス通り(BD. DES LICES)には沢山カフェが立ち並んでいて食事も可能ですが、一般的にあまり味には期待できません。
「星空のカフェテラス」のあるフォーラム広場付近には小さくて気の利いたレストランが集まっていますので、その辺りを探してみて下さい。
本格的な食事はホテル ジュール・セザール(JULES CESAR)のレストランがお勧め。
Jules Cesar
9, Bd. des Lices
Tel : 04-90.93-43.20
Fax : 04-90.93-33.47
<ホテル>
小さな町なのであまり沢山はありません。幾つか有名どころをご紹介します。