2017.09.01 <概要> Casteilのホテルから徒歩40分でAbbaye Saint-Martin du Canigou(サン・マルタン・デュ・カニグー修道院)です。静かな山間にぽつんと修道院が建てられています。麓のCugugnanからは全く見えません。内部は決められた時間ごとに修道士が案内してくれることになっています。それなりに日本人も来るのでしょう。日本語で書かれた共用のパンフレットもありました。ごくたまに小型の四輪駆動車が登ってくるのですが、どうやらCasteilから2kmほど北にある温泉町Vernet-les-Bainsからのツアーがあるようです。お年寄りはそういうツアーに参加すると楽でいいですね。 この修道院が初めて文献に登場するのは997年。教会は1009年11月10日にAbbaye de Saint-Michel de Cuxaを増築したエルヌ司教オリバによって聖別され、聖母マリア、聖マルタン、聖ミシェルへ献堂されましたが、12世紀にはサント=マリー・ド・ラグラス修道院(オード県ラグラス)に併合され、摩擦を生じて回復が困難なほど衰退しました。 1428年2月のカタルーニャ大地震により深刻な被害を受け、1506年に修道院はフランス王家の管理下に置かれ、1782年、ルイ16世によって教会財産は国有化されました。フランス革命後の恐怖政治時代、最後の修道士らが追放された後で修道院は閉鎖され、修道院内の財物は四散。1889年、フランス歴史記念物に指定され、あしたが、修道院の再興は20世紀初頭になってようやく始まりました。1902年にカタルーニャ人であるペルピニャン司教ジュール=ルイ=マリー・ド・カルサラード・デュ・ポン(Jules-Louis-Marie de Carsalade du Pont)が再建に着手した時点では、鐘楼、一部崩壊した教会堂、および下層部回廊の3歩廊しか残されていなかったので再建作業は1932年までかかったようです。1952年から1983年にかけて司祭ベルナール・ド・シャバンヌが修道院の修復工事を行い、宗教生活を復興しました。 |
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