TOURNUS
トゥールニュ
2020.07.18

<概要>

 Tournusは人口約6,000人の小さな町で、紀元前にはガリア人の水運基地があり、その後古代ローマ軍隊の駐屯地として利用されました。西暦179年にここでキリスト教の布教が始まっているので、本当に初期のキリスト教でしょう。4世紀には礼拝堂が建てられ、6世紀には修道院が建設されます。875年にIle de Noirmoutier(ノワールムティエ島:Nanteの沖にある島)からSaint-Philibert(聖フィリベール)の遺骸を携えて避難して来た修道士たちが定住し、やがて城砦を持つ強固な修道院へと発展してゆきます。

<見所>

 先ずは町の最北端にある最大の見所Abbaye Saint Philibert(聖フィリベール修道院)へと向かいます。11世紀初頭に建設されたブルゴーニュ地方のロマネスク様式で、フランスで最大級の初期ロマネスク様式の教会堂でもあります。一方でファサードの形状や古代ローマ風のモザイク床が見られたり、色々な建築様式が混在しています。


アートのお店が多い

Abbaye Saint Philibert

Abbaye Saint Philibert

身廊

ピレネー付近で見るような木造の聖母子像

12世紀のロマネスク様式モザイク床


Route de Saint Philibert(聖フィリベールの道)

中世の柱頭彫刻

右がSaint-Philibertの像

階上の構造

階上から見た身廊

Cloitre(回廊)

何かな?

Rue des Tonneliers

 修道院から南に向って町のメインストリートRue de la Republiqueへと向かいます。途中にあるEglise Saint-Valerien(聖ヴァレリアン教会)は1008〜1028年にかけて建てられた古い教会です。入口部分の装飾が特に印象的です。

 Rue de la Republiqueに出ると色々な商店が並んでいます。昔ながらの小さな映画館(CINEMA La Palette)もありました。上部に"Passage Picardot"とありますので昔は屋根付きの商店街が中に連なっていたのでしょうね。

 Rue de la Republiqueから Mairie(市役所)に出てその右側を北西に進むと 昔のHotel Dieu(慈善病院)があります。1635年にここに建設されて旅行者や兵士の治療を行いました。1708年にはLouis VIX(ルイ14世)の支援を受けています。

 全般にこの町は石灰岩でできたグレーピンクの町並みが特徴です。古い歴史を有する落ち着いた雰囲気の町でした。


Eglise Saint-Valerien(聖ヴァレリアン教会)

Eglise Saint-Valerien de Tournus

Rue de la Republique

Rue de la Republique

Mairie(市役所)


17世紀のHotel Dieu(慈善病院)

Hotel Dieu(慈善病院)の説明