BeiJing
北京
2002.10.24

<概要>

 しばらく前から頭痛が激しくなってきてついに病院に行こうと思ったが、その翌日は社内幹部を香港にて迎えることになっていた。夜遅い時間に会社の提供する24時間医療相談サービスに電話した。

 「数日前から頭痛が激しいんです。時々ハンマーで殴られているような痛みが走ります。明日は幹部が来るので出かける必要があるのですが、これは何か悪い病気の可能性があるのでしょうか。」

と聞くと眠そうな声で。

 「ああ・・・、そうですねぇ・・・、病院に行って聞いてみてください。」

バカな!行けそうもないからそれを断念するほど悪い病気の可能性があるかどうか聞いているのに「病院に行って聞け」だと!こんなサービス、金の無駄使いだ!

 というわけで出張を止められずに香港へと出かけた。

 香港での夕食中、激しい頭痛に襲われ目の周囲に赤いブツブツが出始めた。中国人の部下が「金子さん、もう帰ったほうがいい!明日の北京行きのチケット取るからすぐに戻って!!」と大声で叫ぶのでそれに従って翌日北京へと戻り、すぐに現地法人の紹介で北京協和病院へと向かった。同病院の幹部専門入口から入り、教授級というレベルの高い年配の女医の診察を受けた。

 「帯状疱疹です。脊髄を腰から登って眼球の横にまで来ている。すぐに治療しないと失明の恐れがありますよ。すぐに専用の抗生物質を塗らないと大変なことになる。でも、この病院にはその薬がないの。でも娘の勤務している同人病院にはそれがあるから貰って来なさい。今日は娘はいないけれど・・・」

と言って机の引き出しから紙の束を取り出した。同人病院の処方箋だ。

 「私がこれに処方を書いて、娘のサインをしておくから。もうすぐ同人病院も外来を終える時間だから急いで。早くもらって来て!」

 処方箋を受け取って妻が同人病院へと走った。私はしばらく待合室で淳が帰ってくるのを待った。30分後に妻が戻ってきて、右目に土色のべっとりした軟膏をこれでもかってほど塗り上げられた。

 そして協和病院の最上階にある幹部病棟へと移動。清潔でモダンな入院設備です。トイレ、シャワー付きの個室が用意されていました。一週間ほど入院しました。妻が来るときにはナースステーションに頼むとタダで二人分の食事を出してくれました。看護婦さんは”超”美人でした。


北京協和病院


頼むとタダで二人分の食事を出してくれる